2015.09.23更新

親が死亡してから初めて親に借金があることが判明する場合があります。

そして,そのまま,借金があることを放置しておくと相続によって親の借金をそのまま返済する義務を負ってしまいます。

そこで,親の借金を負担したくない場合には,相続放棄または限定承認の手続をしなければなりません。

相続放棄というのは,親の遺産(プラスの遺産もマイナスの遺産も含みます。)の一切をいらないといって放棄することです。

一方,限定承認とは,親の残した遺産の範囲内でのみ相続をします,という意味です。

例えば,親が100万円のプラスの財産を残して,借金が200万円あった場合には,プラスの財産である100万円の限度でしか借金を相続しないということです。

 

この相続の放棄や限定承認は,相続が開始したのを知ってから3か月以内に行う必要があります。

ただ,注意しないといけないのは,3か月の期間が経過する前に遺産を使ってしまったような場合には,法定単純承認といって,相続を承認したものとみなされてしまいます。

このため,親に借金があることが見込まれる場合には,借金があるかどうかの調査が終了するまでは遺産を使わないことが大切です。

 

投稿者: 棚田 章弘

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